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未だ空は黒く、唸る声は低く。


焦土。
血の匂いが水蒸気とともに舞い上がる。蒸した空気に流れるものは雨水に掻き消された。
鼻が利かなくなるのは不便だ。火薬の臭いさえ届かなくなる。それは、先程から疼く左腕の痛みから。早まる雨足のせいで視界も悪い。ただ晴天下よりは数倍良い。
『殺すヤツの顔なんか見たくないもんなァ……』
目が合った瞬間引き金を引けなくなるかもしれない。目は全てを孕んでいて、今までと今とこれからと。それは俺の生の貪欲さを掻き立てる。俺に巣食う生は生きたいと思うばかりか人の生まで奪い取る。つまり、生きたいならば殺さなければならない。懇願など虫酸が走る。死にたくないなら俺を殺れ。

相手の目の光、それすら恐怖に感じる俺に絶え間なく雨が降り続けば、また一人殺していく。
それなら、雲も水も光も。
太陽に飲まれてしまえ。








轟け、雷鳴。
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